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私はどうしていいかわからずおろおろ彼のまわりをうろいうりしてたがついにかれがものをいった。
「ぼくは死ぬ気なんだよ」
うんと返事をしたが納得のいかない様子でまた言った。
「いいかい、ぼくはこれから死ぬつもりなんだよ」そうかいとまた返事をした。彼が水を持ってきてくれというのでコップに氷を入れてかれに渡した。
ほかにすることはないかとたずねると肩をもんでほしいというのでかたをもんでやった。ふにゃふにゃと、にくばかりのかたであった。
「ぼくはこれから死ぬつもりだったけど君、けっしてとめるんじゃないよ」「あいわかった」三度目の確認でようやく納得したようで、。
彼はそれっきり何も言わなくなった。何かすることがないかきくも、空になったコップを出してみずをくれというので水道へ行ってコップに水を注いだ。
「どうして止めてくれなかった」と彼が叫んだ。
なにごとかとかけもどり、私は水の入った小さなコップを左手に持ったまま一人で呆然と立ち尽くした。